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29 6月, 2011

【震災復興支援提案】東北支援「みんなの家」プロジェクト by 伊東豊雄

伊東豊雄さん(Toyo Ito)さんの提案で、桂英昭さん、末廣香織さん、曽我部昌史さんらと、くまもとアートポリス(熊本県)による"東北支援「みんなの家」プロジェクト"の紹介です。

避難所や仮設住宅で、心の安らぎを得られる居間のような空間の建設を計画しています。

<以下伊東さんのコメント>

避難所での暮らしはプライバシーもなく、寝泊りするスペースを確保するのが精一杯です。また仮設住宅での暮らしも無味乾燥なユニットの羅列に過ぎません。いずれもここでの暮らしは非人間的な極限状態の生活なのです。
(中略)
極限状態でも人々は集まり、何らかのコミュニケーションを交わそうと試みる、そんな感動的な姿に私達は、最も原初的なコミュニティを見ることができます。そしてこのような場に最低限のかたちを与えることこそが建築の始まりと言えるのではないでしょうか。
建築家ならばそうした食事やミニコンサートの場をもう少し人間的に、もう少し美しく、もう少し居心地良くすることが出来るはずです。このような始原の建築を私は「みんなの家」と呼びたい。そして被災地の避難所や仮設住宅の間に、この「みんなの家」をつくりたい。それは謂わばベッドルームしかない家に共同のリビングルームをつくるような試みです。
(中略)
さしあたりこの「みんなの家」はテンポラリーなものでしかありません。しかし復興が進む過程でそれは、恒久的な「みんなの家」に生まれ変わっていくかもしれません。人々が集まり、語り合い、そこから何かが発信され、創造されていくようなコミュニティのための建築が生み出されるかもしれないのです。
このような「みんなの家」のアイデアを世界中の人々に描いていただけたら、どれ程被災地の人々を勇気づけることができるでしょうか。建築家や建築を志す学生達、さらには子供や被災地の人々などさまざまな人々のさまざまな「みんなの家」が「始原の建築」として建ち上がっていく風景を待望しています。

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1.設計:7月末に設計完了予定(KAPコミッショナー伊東氏自らが設計)
2.着工:8月から建設準備にかかり、県内学生等のボランティアを募る
3.完成:10月初旬を予定
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今後進展がありましたら、当ブログでも紹介して行く予定です。

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27 6月, 2011

浅利幸男による「茅ヶ崎の小さな家」

浅利幸男+須賀茂幸/ラブアーキテクチャー(Yukio Asari + Shigeyuki Suga / Love Architecture)による神奈川の住宅「茅ヶ崎の小さな家」のオープンハウスに行ってきました。


敷地面積79m2、建築面積50m2、延床面積89m2、木造二階建てで扁平の台形の敷地に建ちます。(一部残工事あり)


違う角度から見ると別の建物にも見える。


ガレージの奥を抜いて、借景を有効的に活用。

もちろん自分の庭にも植物は植わっている。

枕木を利用したステップを上がり玄関へ。

すぐ左が納戸、靴箱の扉があって、主寝室、正面が水回り。

まずは主寝室。右奥の窓方向、左の入り口方向に空間が狭まっているので、強制パースの効果で広く感じる。

反対から見ると中庭が。1階は部屋に入って東西に広がりを感じさせている。

くの字に曲がった水回りはモルタル仕上げ。 寝室から見えた中庭は浴室からも見える。

2階へ。

2階はLDKと子供室で平面は扁平の五角形。1階とは対照的に南北に広がりをもたせてある。

床は杉材。色々な向に敷くことで変化と広さを感じさせる工夫。



複雑な納まりをみせる引き戸、壁、天井部。引き戸の内側は子供室で、LDKを挟んだ反対側にもう一部屋。

東側の子供室は五角形。

幅6.2mのバルコニーは台形。

西側の子供室より。こちらも台形。

「変形した小さな敷地で予算も限られていましたが、この階段の窓のようにアルミサッシュを感じさせないような工夫。変化に富み伸びやかに感じるようあえて四角い空間をレイアウトしないなど工夫を盛り込みました。」と浅利さん。


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22 6月, 2011

【Updated Profile】エマニュエル・ムホー

Emmanuelle Moureaux Architecture + Design(エマニュエル・ムホー・アーキテクチャー+デザイン)のプロフィールを更新しました。



巣鴨信用金庫 志村支店
(写真:ナカサ&パートナーズ)



(写真:ナカサ&パートナーズ)



sticks / Issey Miyake
(写真:ナカサ&パートナーズ)



(写真:ナカサ&パートナーズ)



巣鴨信用金庫 常盤台支店
(写真:ナカサ&パートナーズ)



(写真:ナカサ&パートナーズ)


プロジェクト説明や内覧写真も多数、アップしました。

http://www.japan-architects.com/emmanuelle/projects

巣鴨信用金庫の両支店に関しましては、オープンハウスの様子を当ブログで紹介させていただきました。

ブログ 巣鴨信用金庫 志村支店 
ブログ 巣鴨信用金庫 常盤台支店 



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20 6月, 2011

ジャパンアーキテクツ ニュース

堀部直子建築設計事務所
プロフィールが新規アップ 

岸本和彦 / acca

最新作「長良川の二世帯住宅」が事務所HPのworks completeに 

アカサカシンイチロウアトリエ

リトアニアと日本の建築家の交流展示に出展中 

谷内田章夫 / ワークショップ

最新作「STELLA CINQ」と「HUTCH」が事務所HPに 

CAPD
「徳島県小松島市田野町の住宅」オープンハウスを開催 

早草睦惠 / セルスペース

事務所HPのworksが更新 

猿田仁視 / キューボデザイン

「KamakuraM」オープンハウスを開催 (pdf)

鈴木エドワード

最新作が事務所HP内ギャラリーに 

飯田善彦建築工房

沖縄県新看護研修センタープロポーザルコンペ最優秀賞 



ブログ
アーキテクチャー・ラボ
 6/3 「インターンシップを募集しています」
古本建築設計  5/30 「模型の役割」
細谷功+スタジオ4設計  6/16「足場がばれました」


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17 6月, 2011

【震災復興支援提案】「モバイル・すまいる」プロジェクト by 山下保博:続報

5月27日付けでお伝えした、山下保博さん(アトリエ天工人/Tekuto/Yasuhiro Yamashita)らが中心となって発起した"笑顔の再生「モバイル・すまいる」プロジェクト"の続報です。

1棟目は、無料診断で気仙沼に行っている医師の紹介で「モバイル・クリニック」(仮設診療所)として利用される予定で、6月19日に気仙沼市にて打合せをして、7月には現地設置の工程で準備を進めているそうです。

新しい資料が届きましたので一部を紹介します。(画像をクリックで拡大します)












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16 6月, 2011

【New Profile】堀部直子建築設計事務所


はつが野の家、大阪、2010
(写真:市川かおり)



はつが野の家、大阪、2010
(写真:市川かおり)



ina no ie、大阪、2010
(写真:市川かおり)



ina no ie、大阪、2010
(写真:市川かおり)



azuki、兵庫、2010
(写真:Eiji Tomita)


主に大阪で活動している堀部直子建築設計事務所(Naoko Horibe Architect Office)のプロフィールを新たにアップしております。写真多数掲載しています。

5/21(土)発売のSUMAI no SEKKEI にも「はつが野の家」が紹介されているようです。また、事務所のHPには最新作の「吹田の家」が確認できます。あわせてチェックしていただければと思います。


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11 6月, 2011

「野井成正」の表現 会場レポート

大阪・中之島バンクスに、4月26日にオープンした中之島デザインミュージアム de sign de> にて開催中の「野井成正の表現」展へ行ってきました。
大阪を拠点に活動するインテリアデザイナー、野井成正さんのこれまでの仕事とインスタレーション作品を見ることができます。(Shigemasa Noi)




1階の展示室は木のインスタレーション空間。三重の製材所を活性化するプロジェクトに共感した野井さんが、間伐材を使用した空間づくりを発想。間伐材は様々な表情を持ち、時間の経過により割れ目も入りますが、それもデザインの一部として捉えられています。



ジョイントは野井さんデザインのオリジナル金物。釘やねじを一切使わないので、木を傷めず、組み立て、分解、梱包、移動が可能。組み立てる人や場所に応じた空間を作ることができます。今回は、野井さんとボランティアスタッフ20人で半日で組み立てました。



4本の柱と4本の梁を最小単位として組み立てられ、金物でしっかりと固定されているので、基礎がなくても安定した空間になっています。



2階は、1階の力強い空間とは対照的に、竹で構成される涼しげな空間。無数の竹が吊り下げられ、その中を歩くことで、音や空気の流れを体感することができます。



これまでの作品の写真、模型とともに、壁面には今回の展示のために制作されたドローイングが描かれています。



目の前を流れる堂島川と吊り下げられた無数の竹が共鳴し合っているような空間です。竹の密度も変化し、それとともに空間も異なる印象になっています。



1989年から手がけているお香の店、「lisn北山/京都」の展示とともに、野井さんのデザインによるお香立ての展示もあります。



丸いフォルムの木のお香は、野井さんと木工作家の有馬晋平さんとの共同制作によるもの。
お香の他、野井さんのデザインによる遊び心あふれる椅子の展示もあります。



「おかけ」



「ピノキオ」



「ペッタンコA」(左)
「午後2時の椅子」(右)



1階の展示室の反対側のフロアはカフェになっています。



建築デザインは、空間デザイナーの間宮吉彦氏によるもの。川に面して細長く、高さを抑えたシンプルな建築です。川を身近に感じながら、文化やアートを楽しめる気持ちのいい空間となっています。



ミュージアムの建物と隣接した建物には野井バーがあります。日中はただいまの期間、雑貨の展示がされていました。



野井バーは、木のインスタレーション空間と同様に、間伐材とジョイント金物で作られた空間です。展覧会の開催中には様々なデザイナーとのトークイベントなど関連したイベントが数多く開かれています。詳しくは下記ホームページをご覧ください。


「野井成正の表現 -外から内へ/内から外へ」
中之島デザインミュージアム de sign de >
7月3日(日)まで開催


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