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20 6月, 2012

塚田眞樹子による「Tunnel House」

塚田眞樹子 (Makiko Tsukada Architects) による東京杉並区の住宅「Tunnel House」を見学してきました。
敷地面積82m2、建築面積49m2、延床面積87m2。鉄骨造の2階建て。ひと2人と猫3匹のための住まい。


まず目を引くのがケーキナイフで切り取られたような"トンネル"。手前側から路地が続き、この場所がT字路の突き当たり。その突き当たりに建物が正対し圧迫感を与えてしまわないように、トンネルを空け街に抜け作った。確かにT字路であるはずが十字路の先から車が向かってきているようにも感じる。

トンネル部分はRC、モルタルで仕上げられており、何やらギザギザが見える。 建物のファサードはフレキシブルボード(繊維強化セメント板)

玄関を入ると鉄製のボックスがトンネルに挿入されるように設置されている。

上から見るとボックスの上部は抜けている。奥行き約12mのトンネルの片側は一部鉄骨で支えられているのがわかる。

中には寝室。「包まれているように寝られる感覚」とお施主さん。

奥から振り返る。ボックスの奥側は浴室だが上部は塞がれている。左はワーキングスペース。 

トンネンルの一番奥はガラス張りで小さな裏庭が浴室からも望める。南側の日だまりのため猫の格好の昼寝場所。
 
ワーキングスペース。包まれるようなトンネルを抜け、ここで一気に解放される。2階まで届く高さ4m近い開き戸が中庭を挟んで両側に設置される。 

中庭に植わるのはエゴノキ。

振り返ると階段下収納と奥にトイレ。


2階へ。

何とも言えない不思議な感覚の空間。トンネルとは通常内側しか利用しないものだが、ここでは内側も外側も利用でき、それぞれで面のベクトルが全く異なる。さらにそのトンネルそのものが屋内だったり、屋外だったり...

ガレージに見えたギザギザの正体。

宙に浮く2階フロア。床面には9mm厚の鉄板を張ったスチールプレートが8本のスチールロッドで吊られている。

ダイニングテーブルはステンレス。

テーブルの下を見る。テーブルの裏面は鏡面仕上げになっており視覚的に空間に溶け込むよう演出されている。


空間を広く取る為に筐体は鉄骨造。キッチンの壁につく扉は奥行きが10cmほどの調味料棚。この日お施主さんからは写真の鉄瓶で入れたお茶を戴いた。

ダイニングからはテラスを挟んでリビング兼ゲストスペース。ちなみに右のトンネル最上部は平らになっている。


床は鉄の素地のまま風合いの変化を楽しむそうだ。
施主はこの家に引越すにあたり、バルセロナチェアの革をインテリアに合うよう、わざわざ黒に張り替えるというこだわり。 

リビングの下を覗くとワークスペース、大きく乗り出せば当然滑り落ちる。
「この空間を歩きまわることで感じることができる気持ちよさが、この建築にはあると思います。」と塚田さん。

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